本日は、脇差を一振お買取いたしました。
ご遺品整理の中で、押し入れの奥から出てきたそうで、年末ごろに一度、買取の可否についてお客様からご相談いただいていたお品物です。
刀剣もお買取は大歓迎!ですが、注意点もあります。
今回は、買取価格と刀剣買取のポイントについてご案内いたします。
商品名:脇差
作者(刀匠):備州長船佑定
買取価格:20,000円
刀剣買取の注意点
刀剣のお買取にあたっては、大切な注意点があります。
それは、「銃砲刀剣類登録証」があるかどうか。
これが今回の脇差の登録証です。(一部加工しております)
ざっくり平たく言えば、美術品としての火縄銃や刀剣類の所持許可証ともいえます。
各都道府県の教育委員会に必要な届け出をして、指定日時に行われる登録会で、この登録証を発行することで、銃や刀を持っていても、それは美術品としての所持となるのでOK、ということです。
逆に言えば、登録証がないと銃刀法違反となってしまう恐れがありますので、売るかどうかに関わらず、必ず発行しておきたい証書です。
もし、今回のお客様のように、ご実家などから不意に火縄銃や刀を見つけた方は、まず合わせてこの登録証があるか確認し、見つからない場合は最寄りの警察署に問い合わせて、次回の登録会日時や場所、また登録会で必要なものについて教えてもらうことが必要です。
登録証がある銃・刀剣のみお買取の対象となりますので、ご注意ください!
査定のポイント
では、今回の査定価格を左右したポイントをご紹介します。
①刀身の状態
まずは、登録証に記載のサイズと、実際の刀身などが一致するか確認しながら、錆びや刃こぼれなどがないかも確認します。
今回は、錆びや刃こぼれはほぼ見られず、所持されていた方が大切にしていたものと伺えました。
しかし、一方で刃紋がほとんど見えなくなっており、錆びが出ないようにお手入れする中で、少々磨きすぎたのか?とも見られました。
刃紋は刀の美しさの大切なポイントですので、ここで少々価格マイナスとなりました。
②拵え
次に、鍔や柄(つか=持ち手)の装飾など、刀身以外に査定価格をプラスする部分がないか見ていきます。
今回は、シンプルな錆びた鍔だったため、鍔の査定プラスはありませんでした。
束にはきちんと鮫皮が巻かれておりますが、価値をプラスする装飾や意匠は見られず、今回は拵えによる査定額アップはありませんでした。
まとめ
今回は、上記のような刀の状態や、拵えによる加点要素がないか確認の上、競りのデータベースや提携する専門業者さんとの会話も交え、20,000円でのお買取となりました。
お客様は、登録証の発行手数料が帰ってきて、もうちょっとプラスになれば!とのお話でしたので、しっかりリターンがありお喜びくださいました。
静岡県教育委員会の場合、登録証の新規発行には6,300円、今回の脇差のような再発行の場合には3,500円の発行手数料がかかります。
登録証発行は費用が痛いところですが、刀剣類の買取価格は状態が悪いものでも6,300円を下回ることはまず滅多にありませんので、保管する場合も売却したい場合も、まずは登録証の発行から、と覚えておいていただけたらと思います。
リサイクルマートフィール浜松小豆餅店では、刀剣のお買取も大歓迎。
査定にお時間は頂戴しますが、しっかりと丁寧に価格をお付けいたします。
ぜひ、手放すのに困った刀や火縄銃など、いつでも当店にご相談ください。
ご不明点は、当店公式LINEアカウントや、お電話 053-489-7744 までお問い合わせください!